北大理系大院生の研究生活

大学生・院生向けの有益情報(研究・お金)の提供、研究日記、読んだ本の紹介。

博士課程における最良の経済支援制度はどれなのか

 博士課程の収入源について考える。

まず、博士課程の収入源は主に以下の6つに分かれる。

1,学振:月20万

2,文科省フェローシップ:月15万

3,JSTフェローシップ:月15万

4,JASSO奨学金(貸与型):月12万

5,民間奨学金:財団による

6,リサーチアシスタント:大学院・研究室による

 

 単純に月収だけで比較すると学振の20万が最高額であり、学振とフェローシップ制度が併給不可であることを踏まえると学振とフェローシップ両方に内定した場合、学振を選択するのがベストであるように思える。しかし、必ずしもそうとは言えない。なぜなら、JASSO奨学金は学振とは併給できないが、フェローシップとは併給可能なのである。JASSO奨学金には返還免除制度があり、奨学金受給者の約4割が半額免除、もしくは全額免除に採用される。つまり、フェローシップとJASSO奨学金併給し、かつ返還免除に選ばれれば、実質月収21~27万を得ることができるのである。さらに、学振は副業の厳しい制限があることを踏まえれば、学振ではなくフェローシップとJASSO奨学金を併給しつつ、返還免除を狙うという戦略は非常に魅力的に思える。返還免除は業績によって決まるため、研究のモチベーション向上にもつながる。奨学金を元手に株式売買や仮想通貨をすることもできる。加えて民間奨学金リサーチアシスタントも獲得することができれば、年収400万越えも夢ではない。

 以上の理由から、私は学振ではなく、フェローシップとJASSO奨学金の併給をお勧めする。

 もちろん返還免除の獲得には不確定要素があるため、堅実に学振を選ぶのも手である。