理系大学生が研究室配属で後悔しないために見るページ【後編】
前編の記事はこちら
では前回に引き続き、研究室の選び方を紹介しようと思う。
研究室を選ぶ際の基準および知るべき情報を希望する進路ごとに以下に示す。
1.学部卒で就職する場合
この場合は対して研究をしなくても卒業させてくれる研究室を選ぶと良い。またコアタイムなどの拘束が無ければ更に良い。研究内容に興味があるからといって、間違っても研究をバリバリ行っている研究室は選ばないこと。最悪卒業させてくれない場合がある。
研究室訪問をして上記の内容を聞くと良いとよいだろう。
2.修士卒で研究職以外に就職する場合
このパターンは、興味のある研究がしたいが博士まで進む気はないという人が多いだろうか。もしくは就職で有利になるため、周りが院進するから自分もそうするという人だろうか。個人的な経験から言わせてもらうと後者の理由で大学院に進むことはおすすめしない。学部卒での就職を強く推奨する。
さてここで選ぶべき基準は、
1.研究室の雰囲気が自分にあっているか
2.自分のやりたい研究ができるかどうか
3.研究室がブラックでないか
の3つである。ここで自分の興味のある分野を選ぶよりも人間関係の方を重視したほうが良いということを強調したい。
これも研究室訪問や研究室のホームページをみて情報収集をしよう。
3.博士後期課程に進学する場合+修士卒で企業の研究職を志望する場合
最後に紹介するパターンである。この博士課程に進学する場合は将来研究職に付きたい人が大半だろう。よって重要となるのは高水準の研究ができる環境が備わっており、かつ心身ともに健康に研究生活を過ごすことが可能な研究室を選ぶことである。また、修士卒で研究職を志望する場合も、論文投稿や学会発表などの実績があると就活の際にかなり有利になるのでこのくくりに入れさせてもらった。以下に研究室を吟味する際の基準を紹介する。
1.インパクトファクターの高い雑誌に論文を載せているか。コンスタントに論文を発表しているか。
2.科研費などの財源が確保できているか。(お金を持っているか)
3.研究室がブラックでないか。
4.博士課程に在学している先輩がいるか、留学生の学生がいるか。
5.自分のやりたい研究ができるかどうか
1.について
研究者の将来を決めるのは業績である。したがって博士課程の間にインパクトファクターの高い雑誌に多くの論文を投稿すればするほどポストに就くのに有利になる。(インパクトファクターとはその雑誌の論文がどれだけ引用されているか、注目されているかの指標である。基本的にインパクトファクターが10を越えていると一流の雑誌と言える。)研究室のホームページやリサーチマップというサイトで教授の名前を検索すればどこの雑誌に論文を投稿しているかがわかるので参考にすると良い。インパクトファクターが1~5くらいのとこにしか載せられていない研究室ははっきり言って研究レベルが低いのでおすすめしない。
2.ついて
科研費も多ければ多いほど研究につけるお金が多いということなので参考にすべきである。まずお金がなければ研究はできない。科研費+教員の名前で検索するとその教員がいくらの科研費を得ているかが調べられるので参考にすべし。
3.について
言うまでもないが人格に問題のある教授(准教授)のいる研究室もおすすめしない。
4.について
博士課程の学生がいるということは研究におけるアドバイスを聞けるし、卒業後の進路の参考にすることもできるので心強い。また、留学生がいるということはその研究室が世界的に有名であることの証拠でもある。参考にすべきである。
5.について
研究において最も大切なことは研究対象に対する興味と好奇心である。
以上つらつらと読みにくい文章を書いてしまって恐縮であるが、ぜひ研究室を選ぶ際の参考にしてみてほしい。最後まで読んでもらったことに感謝する。